◆VCASの活動報告2
●VCASは、災害体験学習もサポートしています
2010年度は、都立調布南高校PTAわかまつの会ボランティアサークルと協働で、調布南高校や新宿山吹高校などで、体験学習や試作品発表会を行いました。
●避難所での着替えや授乳にも安心! 「わかまつハウス」
新聞紙で三角形をつくり、二段にして、壁をつくり、新聞紙を円錐形に丸めて、屋根にしました。
入口など強度を増すために、新聞紙を細く丸めた棒を使いました。
用意するもの、新聞紙、ホッチキスと10号のホッチキス針(ステープル針)、クラフトテープ、セロテープ。
高さ約200cm、直径110cmの空間を試作しました。
軽いので大人二人で動かすことができます。
入口を部屋の壁に向ければ、人目をさえぎることができます。
ハウスを作ることも大切ですが、子どもも大人も一緒に作業しながら、おしゃべりして、たくさんの方々とつながりを楽しく作ることも大切な目的です。
●簡易浄水器
簡易浄水器は、阪神淡路大震災の時に、調布保健所の職員が考え出しました。
2リットルのペットボトル2個を上下に重ねて使います。
上の容器は、ペットボトルの底部を切り話します。下の容器は、注ぎ口のある斜めになっている肩部を切り離します。上の容器の注ぎ口に、ティシュペーパーを固く丸め、容器内から詰めます。
水に溶けている科学物質や細菌はろ過できません。そのような可能性のある水を使う場合は、ふれあいコンロでよく煮沸してください。
この水はどのような水かをよく確かめて使う必要があります。水洗トイレのタンク、家の風呂など普段から気を付けておくことも大切です。
●ふれあいコンロ
燃料には、天ぷら油、サラダ油を使う。油は、使用済みのもので差支えない。
今の日本の家庭に日常的にあるものを使って、明かり、暖房、炊飯に使える。
1個のコンロは、三角形の灯心立てに灯心6本である。
それをいくつか組み合わせると、画像では6個組み合わせている。
炎の色でもわかるようにそれほど高温にはならない。天ぷら油が燃える350度ぐらいである。
ツナ缶を油受けに使い、コーン缶を五徳にして、金網があれば、コーン缶の上において、お鍋や薬缶を置いて使う。
ツナ缶に1cmぐらい油があれば、1時間以上燃えている。
裸火なので、くれぐれも火の用心には、気を付けてほしい。
酸素の消費量は少ないので、室内で使える。酸欠になることは、これまではなかったが、十分気を付けてほしい
●風にも強く、倒れても安心! 「ほのぼのあかり」
アルミホイルで灯心を支え、ティシュペーパーで灯心を作り、天ぷら油やサラダ油を燃料にします。
ふれあいコンロの応用編です。
灯心1本ですので、ガラスコップに入れて使います。
長時間、明るい光を確保できます。
すきま風にも強いです。
万が一倒しても、すぐに火が消えます。
金属製のバケツの中にコップを入れてほのぼの灯りをともせば、夜間の照明になります。
●VCASが協力した体験学習を発表! 練馬区立開進第二中学校「学習発表会」へ参加しました(2010年11月3日)
(NPO法人VCAS 青柳朱実)
●「ボランタリーフォーラムTOKYO2011」への参加&協力
NPO法人VCASは、本年も、田丸理事長が実行委員を務める「ボランタリーフォーラムTOKYO2011~市民が創る公共~紡ぎあう地域の絆~」(東京ボランティア・市民活動センター主催)に参加&協力しました。
今回のボランタリーフォーラムでは、「練馬区立開進第二中学校」での体験学習の活動報告や、福祉作業所の製品展示販売会などを企画・担当しました。
(1)育ちあう中学生の可能性 ~「練馬区立開進第二中学校」での取組みを報告~
【開催目的】
「練馬区立開進第二中学校」(開進二中)では、「総合的な学習の時間」において、春から「福祉・ボランティア」をテーマとした学習を行い、9月にはボランティア体験をし、まとめに取り組みました。
中学生・保護者が体験活動した事例をもとに、市民としての可能性を考えます。
【開催日時】 2月12日(土)14:00~17:00
【プログラム(スケジュール)】
14:00~14:10 挨拶・プログラムの説明
14:10~14:20 先生から取り組みの経緯
14:20~16:00 生徒の活動報告と受入れ団体の感想
保護者と実行委員長(生徒)の感想
16:00~16:30 今後について(先生・受入れ団体)
16:30~16:50 質疑応答・ディスカッション
16:50~17:00 まとめ
【出演者・団体】
〔練馬区立開進第二中学校〕
先生(根本先生・田澤先生)/生徒の皆さん(平田さん・畠山さん・束野さん・大久保さん・山野さん・片野さん・久保さん)/保護者の方々(栗川さん・横山さん)
菊地さん〔原町ホーム〕
宮端さん〔しんじゅく多文化共生プラザ〕
畠山さん〔ともに生きる〕
新部さん〔スープの会〕
田丸〔NPO法人VCAS〕
【プログラム内容】
<先生から>
開進二中では今年度総合的な学習の時間のテーマとして“共生”を見据え、2年生のテーマ「ボランティア活動」をより幅広く学習し、地域社会への貢献につながる活動の実践としてフィールドワークを行い、まとめを行った。
<生徒から>
それぞれの活動内容と感想を報告した。
「疲れた。はじめはやりがいも感じることができなかったが、笑顔でありがとうと言われ、やりがいを感じた」、
「活動して偏見がなくなった」、「ボランティアについてあまりいい印象がなかったが、活動を行って得るものがあった」 、
「長く続けることで大きな力となる」、「ひとつひとつの関わりが大切」などの感想が話された。
<受入団体から>
「中学生の受入れは初めてだった。活動内容は考えず、体験してもらった。老人ホームを理解することにつながってよかった」
「一所懸命話を聞いていた。楽しかったといってくれてよかった」
「日本語教室という福祉的なボランティアとは少し違うことを体験してもらった。国際交流や多文化共生についても視野を広げ、社会に関わってほしい」
「事前に渡していた資料を書きやすく工夫をしていた。車いす生活者にとっての今の環境は大変なことだと気づいてくれたことがよかった」と報告があった。
<保護者から>
付き添いとして同行した保護者からは、「子どもたちの素のままの姿をみることができ、身近さを感じた。本来の主役は子どもたちだが、自分にとっても充実した体験であり、子どもを通して新しいことを知ることができた」とのことだった。
学校に待機して子どもたちの帰りの受け入れを行った保護者からは、「子どもたちは、疲れたと言いながら、目はキラキラと輝いていた。楽しかったと言っていた。他の保護者からも子どもたちの成長を感じている」との話があった。
【成果と課題】
生徒にとってボランティアの入り口を示すことやいろんなボランティアがあることを知ることができた。そして、楽しさややりがいから“役に立っている”と生徒自身が感じられたことは、中学生でも市民としての力を十分に持っていることがわかった。
このプログラムを通じて、中学校と受入団体を仲介する中間支援団体の必要性や受入団体同士の横のつながり、学校・保護者・団体との連携も必要であることが課題となった。
また、「ボランティア」に対するマイナーなイメージを払しょくしていくための努力を大人はしなくてはならない。
【担当・記録】
田丸 精彦(NPO法人 VCAS)、新部 聖子(NPOスープの会)、小野 明子(東京ボランティア・市民活動センター)
(2) 福祉作業所やNPOの作品展示販売会「ふれあい満点市場」
東京ボランティア・市民活動センター主催の「ふれあい満点市場」に協力しました。
●ボランティアグループやNPOの運営・事務サポート を行いました。
運営サポート例:「NPO法人支え合う会みのり」 (ブログ制作ほかITサポート)